妊娠中・授乳中のトゥルシーの安全性/危険性について
「トゥルシーは授乳中に飲んでも大丈夫ですか?」というご質問をいただくことがあります。
インドの伝統的な考え方では授乳中の飲用も問題ないとされ、現地アーユルヴェーダの医師に尋ねた際も「むしろ積極的に飲んだほうが良い」という回答をいただきました(※サプリメントなどで高濃度に濃縮されたものは除きます)。 また現地では「毎朝、蜂蜜を塗ったトゥルシーの葉を数枚子どもに食べさせるのが父親の日課であり、それによって子どもが丈夫に育つ」という話もあるほど、日常的に親しまれているハーブです。
ただし、トゥルシーには血液を固まりにくくする作用(抗血液凝固作用)があるため、出産前や手術前、出血性疾患をお持ちの方は控えられたほうが安心です。また、子宮を収縮させる作用(子宮収斂作用)も示唆されるため、妊娠中の飲用も控えるのが望ましいとされています。
現代医学的な見地からは、妊婦や授乳中の女性を対象とした十分な臨床データ(安全性データ)が存在しないため、他の多くのハーブと同様に「念のため控えるのが望ましい」というのが一般的な見解です。海外の信頼できる情報源でも、ほぼ同様の結論となっています。
これまでに直接的な重篤な副作用が証明された報告があるわけではありません。しかし、食生活や環境が複雑化し、お母さんたちが多様なリスクにさらされやすい現代においては、私たち生産・販売に携わる者として「より安全側の意見」を尊重し、妊娠中・授乳中および2歳以下のお子様への積極的な飲用はお勧めしない方針をとっています。
なお、海外の掲示板などでは「妊娠中は控えるのが好ましいとは知らずに飲んでいたけれど全然平気だった」という声も多く見られます。ですから過剰に心配する必要はありませんが、「大丈夫ですか?」とお問合せをいただいた際には、以下のように回答しております。
「デリケートな時期にある女性を対象とした臨床データを取ることができないため、現代医学では『安全性が十分に確かめられていない』とされています。そのため、万が一に備えて積極的なお勧めはしておりません。」
街では「ノンカフェインだから妊娠中・授乳中も安心」と謳って販売されているハーブティーも見かけます。しかし、カフェインを含まないことと、すべての人にとって安全であることは同義ではありません。多くのハーブにおいて安全性が「わからない」とされているからこそ、誠実な表記が求められると考えています。
一方で、トゥルシーは熱帯アジアにおいて健康野菜として日常的に食されている植物でもあります(タイ料理のガパオなどが有名ですね)。アレルギー等がない限り「一口でも飲んだら絶対にダメ」という性質のものではありません。
妊娠・授乳期は体質がとてもデリケートな時期です。どのようなお茶であっても、一つの種類を極端に大量に飲み続けるのではなく、「いろんな種類のハーブティーやノンカフェイン茶を日替わりで少しずつ楽しむ」といった工夫をしていただくのが、心身にとっても最も安全で心地よい付き合い方だと考えております。
少しでも参考になれば幸いです♪